記録して、見える化して。ここまで準備してきたものが、この章でようやく行動に変わります。フォローの実務です。といっても、気合いの話は一切しません。フォローが続かないのは、気合いの不足ではなく、「いつ、誰に、何を」が毎回ノーヒントだからです。いつ=仕組みが教えてくれる。誰に=一覧が並べてくれる。何を=話題の引き出しが決めてくれる。三つのヒントがそろえば、フォローは特別な努力ではなく、朝の習慣になります。私の毎朝の画面を開きながら、お話しします。
19-1 接触の種類と使い分け:メール・メッセンジャー・電話・対面
手段ごとの温度と重さ
フォローの手段は、いくつもあります。メール、SNSのメッセージ、電話、そして会いに行く。まず、それぞれの性格を整理しておきます。物差しは、温度と重さです。
メールは、温度は落ち着いていて、重さは軽い。相手が好きなときに読めて、記録も残る。SNSのメッセージは、メールより少しくだけて速い。関係がSNSでつながっている相手なら、いちばん自然な経路です。電話は、温度が高く、重い。声が届くぶん距離は縮まりますが、相手の時間に割り込む手段でもあります。対面は、最も温度が高く、最も重い。一度の対面は、メール十通分の関係を動かします。どれが優れているかではありません。料理の火加減と同じで、場面で使い分けるものです。
関係の段階×用件で選ぶ
使い分けの基準は、二つの掛け算です。関係の深さと、用件の重さ。
浅い関係×軽い用件なら、メールかメッセージ。近況に触れる一言で十分です。浅い関係×重い用件(お詫び、大事な相談)なら、書面より声。誠意は温度で伝わります。深い関係×軽い用件なら、SNSの反応や短いメッセージで、ゆるくつながり続ける。深い関係×重い用件なら、迷わず会いに行く。間違えやすいのは、軽い手段で重い用件を済ませることと、その逆です。近況伺いの電話は重すぎて相手を構えさせますし、大事なお願いをメッセージ一本で送ると、軽んじられたと感じさせます。迷ったら、一段だけ丁寧な手段を選ぶ。これが私の目安です。
相手の好みを記録しておく
もう一つ、見落とされがちな基準があります。相手の好みです。
電話が好きな人がいます。電話が苦手で、メッセージなら即答の人もいます。メールは三日寝かせる人も、深夜に返す人もいます。何度かやり取りすれば、その人のリズムは見えてきます。見えたら、第17章の記録に一行書いておく。「連絡はMessengerが速い」「電話は午前中」。この一行があるだけで、次の連絡から、相手の受け取りやすい形で届けられます。自分の送りやすさではなく、相手の受け取りやすさで手段を選ぶ。フォローの丁寧さは、文面の前に、経路選びから始まっています。
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第20章 配信への反応を個別フォローに変える — CRM×配信の統合
面の配信と、点のフォロー。第4部と第5部で別々に磨いてきた二つを、いよいよ一つの流れにつなぎます。クリックや返信という小さな合図を、ちょうどいい声かけに変える技術です。
