異業種交流会後のフォローは全員同じでいい?レベル別・90日フォロー設計

「交流会で会った人には、90日間フォローを続けましょう」――この助言自体は正しいのですが、実行しようとすると、すぐに壁に当たります。

全員には無理なのです。20人と名刺交換して、全員に月2回の個別連絡をすれば月40件。翌月の交流会でさらに20人増えれば月80件。3か月で計画は必ず崩壊します。

この記事のテーマは、フォローの「量」ではなく「配分」です。誰に濃く、誰に薄く、誰には仕組みだけで。90日を破綻させない設計を解説します。

目次

一律のフォロー計画は必ず破綻する

一律フォローが破綻する理由は、意志の弱さではありません。足し算の構造にあります。

交流会に通い続ける限り、フォロー対象は毎月増えます。一方、あなたの持ち時間は増えません。対象が増え続けるのに全員への密度を保とうとすれば、1人あたりの密度を下げるか、脱落者を出すしかない。実際には「なんとなく全員に薄く」なり、誰の記憶にも残らないフォローになります。

人間が能動的に関係を維持できる人数には限界がある(ダンバー数・約150人)という構造も、これに拍車をかけます。だから設計の出発点は「全員をフォローしない」と決めることです。

→ 関連記事:人脈は何人まで管理できる?ダンバー数から考える限界

S/A/B/Cランクは2軸レベリングから導き出す

では誰に濃く、誰に薄くするのか。基準は「今の関係」×「なりたい関係」の2軸レベリング(→2軸レベリング)から機械的に導きます。感覚で選ぶと、結局「話しやすい人」に工数が偏るからです。

ランク2軸での定義個別フォローメルマガ90日でやること
Sなりたい関係が「紹介者・協業」でギャップあり月1回・能動的に1to1の再訪、相手の役に立つ紹介を1件
Aなりたい関係が「顧客」でギャップあり隔月事例・資料の個別送付、タイミングの確認
Bなりたい関係あり・ギャップ小四半期に1回昇進・開店など機会をとらえた接触
Cなりたい関係が「維持のみ」なしメルマガに任せる

S:月1回の能動接触+ギブ

Sランクは、紹介や協業という「相手の協力」が必要な関係です。だからフォローの中心は売り込みではなくギブ。相手の役に立つ人を紹介する、相手の商材に合う情報を送る。90日の間に最低1つ、相手にとって価値のある動きをします(→リファーラル)。

A:隔月の個別接触で「タイミング」を待つ

Aランク(見込み顧客)へのフォローの目的は、成約を迫ることではなく、相手の購買タイミングが来た日に思い出されることです。事例や資料を「ご参考までに」と届け、返信を求めすぎない。この距離感が、いざという時の「そういえばあの人に聞いてみよう」をつくります。

B・C:機会接触と仕組みに任せる勇気

BランクとCランクに対して重要なのは、個別フォローをしないと決める勇気です。ここに罪悪感は要りません。メルマガが届いている限り、関係は静かに維持されています。浮いた工数はすべてSとAに投下します。

90日カレンダー ―― ランク別にやることを配置する

90日を3つの月に分けると、配置はシンプルになります。

最初の30日は立ち上げです。48時間以内の記録とお礼(→名刺のデータ化)、ランク付け、S・Aランクへの1to1打診(→1to1アポ確定術)、実施、許諾の取得(→1to1ミーティング)まで。90日の成否は、実質この30日で決まります。

31〜60日は定着です。1to1を終えた相手がステップメールを受け取っている期間。個別には動きすぎず、Sランクへのギブの仕込みと、Bランクの機会接触(開店祝い、昇進のお祝いなど)をこの期間に。

61〜90日は収穫の準備です。ステップを完了した相手がメルマガ本流に合流し、フォローが巡航速度に入ります。Sランクへの2回目の1to1、Aランクへの事例送付。ここで反応があった相手は、次の90日でさらに濃く、なければランクを見直します。

メルマガに乗った人は個別フォローを「減らす」

この記事で最も重要な原則がこれです。直感に反するかもしれませんが、メルマガ(ステップ配信含む)に乗った相手への個別フォローは、減らしてください。

配信中は接触が自動で発生している

メルマガに乗った相手には、月2回なら月2回、あなたからの接触がすでに自動で発生しています。単純接触の観点では、関係維持の下限はすでに配信が満たしています(→ザイオンス効果)。ここに同じ密度の個別連絡を重ねると、接触過多でむしろ鬱陶しがられます。特にステップ配信中(登録直後の2〜3週間)は数日おきにメールが届いているので、個別接触は重ねないのが原則です(→ステップメールからメルマガへ)。

減らした工数をSランクに回す

個別フォローを減らすのは手抜きではなく、再配分です。Cランク20人への義理の連絡をやめれば、Sランク5人に毎月手をかけられます。成果は薄く広くではなく、濃く狭くから生まれます。

許諾が取れなかった人ほど個別フォローを厚く

逆も成り立ちます。メルマガの許諾が取れなかった(断られた・登録に至らなかった)相手には、自動の接触がゼロです。この相手との関係を保つ手段は個別フォローしかありません。つまり、許諾の有無は関係の深さではなく、フォロー工数の配分を決める変数なのです。ランク表の「個別フォロー頻度」は、メルマガに乗っていない相手に対しては一段階上げる、と覚えてください。

フォローは「量」ではなく「配分」

90日フォローを成功させる鍵は、頑張る量ではありません。2軸レベリングでランクを機械的に決め、Sに濃く、Cは仕組みに任せ、メルマガに乗った相手からは工数を引き上げて再配分する。この設計ができていれば、交流会に通い続けてもフォローは破綻しません。

とはいえ、ランク・配信状態・次回接触予定を数百人分、頭とエクセルで管理するのは現実的ではありません。この配分を仕組みとして回す方法は、次の記事で解説しています。

→ 関連記事:交流会フォローの全工程を1つに|ねこすけCMS

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この記事を書いた人

株式会社ねこすけの代表をしています。
2005年に創業しWebマーケティングを実践するためのコンサルティング、サイト構築、サイト運用、システム開発を行っています。
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