交流会リストは広告費ゼロの告知先|ビジネス交流会の人脈への案内設計

新しいサービスを始めた。セミナーを開くことにした。期間限定のキャンペーンを打ちたい。――そのとき、多くの個人事業主・小さな会社が同じ壁に突き当たります。

告知する先がない。

SNSでの発信はフォロワーの一部にしか届かず、広告は費用がかかるうえに知らない人への呼びかけです。この壁を解決するのが、交流会で育ててきたリストです。この記事では、交流会リストを告知先として使う考え方と、信頼を損なわない告知の作法を解説します。

目次

「告知する先がない」は交流会リストで解決できる

交流会フォローの各工程――名刺のデータ化、ハブページからの登録、1to1での許諾――を続けてきた人の手元には、数十〜数百件の配信可能なリストがあります。このリストの本当の価値が現れるのが、告知のタイミングです。

告知が必要になってから集客を始めると、間に合いません。広告を出し、LPを作り、知らない人の信頼をゼロから獲得する。時間もお金もかかります。一方、リストを育ててきた人は、告知の当日に、すでに関係のある人たちへ一斉に届けられます。リストマーケティングの世界で「リストは資産」と言われるのは、まさにこの瞬間のためです。

広告との違い ―― すでに一度会っている人に届く

交流会リストへの告知が広告より強い理由は、単に無料だからではありません。受け手が、あなたを知っているからです。

広告の受け手にとって、あなたは知らない会社です。警戒から始まり、信頼の獲得にコストの大半が費やされます。ところが交流会リストの受け手は、あなたと名刺を交換し、あるいは1to1で話し、メルマガを受け取ってきた人たちです。「あの人が新しいことを始めたのか」という文脈で読まれる告知は、知らない会社の広告とは反応率の桁が違います。

さらに、直接の成約にならなくても、紹介が生まれるのがリスト告知の特長です。「自分には関係ないが、知り合いの〇〇さんに合いそうだ」――すでに関係のある受け手だからこそ、この転送が起きます(→リファーラル)。

嫌われない告知の作法

ただし、リストへの告知には作法があります。間違えると、資産であるリストそのものを毀損します。

告知は「情報提供9:案内1」の比率で

原則はこれです。配信全体の9割は相手の役に立つ情報提供、告知は1割まで。

理由は単純で、告知ばかりのリストは死ぬからです。届くメールが毎回セールスなら、開封率は下がり続け、解除が増え、残った人にも読まれないリストになります。日頃から価値を届けているからこそ、たまの告知が「あの人の案内なら見てみよう」と読まれる。告知の反応率は、告知していない期間の配信の質で決まっているのです。

メルマガを月2回配信しているなら、告知を主役にする号は数か月に1回まで。それ以外の号では、末尾に数行の案内を添える程度に抑えます。

ステップ配信中の相手には告知を混ぜない

登録直後のステップメール期間中の相手は、まだ信頼をつくっている途中です(→ステップメールからメルマガへ)。ここにキャンペーン告知が割り込むと、「登録した途端に売り込みが来た」という最悪の印象になります。告知配信の対象は、ステップを完了してメルマガ本流に合流した人に限定する。配信ツールのセグメント設定で必ず除外します。

ランク別に文面を変えるか、一斉でいいか

基本の告知は一斉配信で構いません。ただし、レベリング(→2軸レベリングレベル別90日フォロー)で上位にいる相手には、一斉配信の前後に個別の一言を添える価値があります。

Sランク(紹介者・協業候補)には、配信前に個別連絡で「今度こういうものを始めるので、もし合いそうな方がいたらご紹介いただけると嬉しいです」。Aランク(見込み顧客)には、配信後に「先日ご案内した件、〇〇さんの状況ならお役に立てそうに思いまして」と一言。同じ告知でも、個別の一言が乗ると反応はまったく変わります。

キャンペーン告知の実例(案内文の型)

告知文の型をひとつ示します。ポイントは、売り込みの前に「近況報告」の顔を持たせることです。

いつもお読みいただきありがとうございます。今日は少しだけお知らせをさせてください。

このたび、〇〇(誰の・どんな困りごと)に応える△△(サービス名)を始めることにしました。きっかけは、交流会でお会いする方々から同じお悩みを何度も伺ったことです。

【概要:日時・内容・価格・定員】

詳細はこちら:(リンク)

なお、「自分ではないけれど、合いそうな知り合いがいる」という方は、このメールをそのまま転送いただけたら嬉しいです。

最後の転送のお願いが、二次人脈への入口です。リスト告知は、リストの外側まで届く可能性を常に持っています。

リストは「売る先」ではなく「案内できる関係」の集まり

告知先に困らない状態は、告知の直前には作れません。日頃の配信で価値を届け、信頼の残高を積んでおく。告知はその残高を少しだけ引き出す行為です。

情報提供9:案内1を守り、ステップ配信中の相手を外し、上位ランクには個別の一言を添える。この作法さえ守れば、交流会リストは何度でも使える、広告費ゼロの告知先であり続けます。

→ 全体像はこちら:異業種交流会・ビジネス交流会のフォロー戦略 完全ガイド

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この記事を書いた人

株式会社ねこすけの代表をしています。
2005年に創業しWebマーケティングを実践するためのコンサルティング、サイト構築、サイト運用、システム開発を行っています。
会員・顧客属性を利用したコンテンツ管理を得意としており、協会サイト、多ブランドのECサイト、会員向けコンテンツサイトなどを構築運営しています。Webマーケティングのパートナーがほしいと感じている方、ご相談ください。
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