異業種交流会に持っていくチラシの作り方|「後で連絡が来る」1枚の設計

異業種交流会に、名刺のほかに何を持っていくか。チラシやパンフレットを用意する人は多いのですが、その大半は会社案内のミニチュアになっています。サービス一覧、会社沿革、料金表。そして、そのほとんどが読まれずに捨てられます。

交流会のチラシには、会社案内とはまったく別の設計が必要です。この記事では「後で連絡が来る」ことだけを目的にした1枚のつくり方を解説します。

目次

交流会のチラシの目的は「売る」ことではない

成約ではなく「後で見返してもらう」ための1枚

交流会の場で、チラシを読んでその場で発注する人はいません。チラシが仕事をするのは、会が終わった後です。相手が家やオフィスで荷物を整理し、もらった紙の束をパラパラと見返す数十秒――ここが、チラシにとっての本番です。

この数十秒で起きてほしいことは2つだけ。「ああ、この人と話したな」と思い出してもらうこと。そして、連絡先をたどれること。成約はチラシの仕事ではなく、思い出させることと導線がチラシの仕事です。この整理をすると、載せるべきものが自然に絞れます。

会社案内・サービス説明のチラシが捨てられる理由

サービス一覧が詰まったチラシが捨てられるのは、内容が悪いからではありません。「自分に関係がある」と感じる取っ掛かりがないからです。読み手は忙しく、紙の束の1枚1枚に数秒しかかけません。その数秒で「関係ない」と判定された紙は、内容がどれほど正確でも捨てられます。

「後で連絡が来る」チラシの5つの要素

① 顔写真 ―― 名刺と同じ写真を使う

チラシの最上部には、あなたの顔写真を置きます。名刺・ハブページと同じ写真です。理由は後述しますが、紙の束の中で「知っている顔」は最強の取っ掛かりになります。

② 「誰の・どんな困りごとを・どう解決するか」の一文

サービス名や肩書きではなく、「〇〇に困っている△△のための、□□です」という一文を大きく載せます。30秒自己紹介(→30秒自己紹介)とまったく同じ言葉にします。当日耳で聞いた言葉と、後日チラシで読む言葉が一致していると、記憶の定着が段違いです。

③ QRコード ―― つなぎ先はハブページ

連絡の導線はQRコードで1つに絞ります。つなぎ先は、特定のSNSではなく、LINE公式・メルマガ登録・各SNS・Webサイトをまとめたハブページです。相手が使い慣れたチャネルを選べて、こちらはリンク先を後から差し替えられます。

→ 関連記事:名刺のQRコードはどこにつなぐ?ハブページのつくり方

④ 実績・事例はひとつだけ

信頼の裏付けとして、事例をひとつだけ載せます。「導入実績500社」のような数字より、「〇〇業の△△さんが、3か月で□□になった」という顔の見える1例のほうが、交流会の文脈では強く働きます。複数並べたい気持ちを抑えて、ひとつに絞ることが要点です。

⑤ 余白 ―― 情報を詰め込まない

5つ目の要素は、載せないことです。紙面が埋まっているチラシは、それだけで読む気力を奪います。要素は上の4つで十分。空いたスペースは余白のまま残します。「もっと知りたい」の受け皿は、チラシではなくQRの先に用意してあるのですから。

チラシに顔写真を入れるべき理由(名刺との違い)

名刺に顔写真を入れるべき理由は別記事(→名刺に顔写真)で解説しましたが、チラシの顔写真には名刺とは別の理由があります。

チラシは他社のチラシに埋もれる

名刺は名刺入れに整列して保管されますが、チラシは机の上やカバンの中で、他の紙とごちゃ混ぜになります。数日後には「どの会でもらった、どこの誰の資料か」が分からなくなる。顔写真は、この匿名の紙の山から「あの人の1枚」を救い出します。

名刺をなくしてもチラシが残ることがある

意外と多いのがこのパターンです。名刺は小さく、紛失や名刺入れの底への埋没が起きやすい。一方チラシはサイズが大きいぶん、カバンや書類の間に残ります。名刺が失われた世界で、チラシがあなたへの唯一の導線になる――このシナリオに備えるなら、チラシ単独で「誰か」「どう連絡するか」が完結している必要があります。顔写真とQRは、その必須部品です。

回覧・転送されたときに顔が残る

チラシは名刺と違い、第三者の手に渡ることがあります。「そういえばこんな人がいたよ」と同僚や知人に見せられる場面です。これはまさに紹介の入口(→リファーラル)ですが、そのときあなた本人は同席していません。チラシに顔と一文があれば、会ったことのない人にまで「顔の見える紹介」が届きます。

4点一致の原則 ―― 名刺・チラシ・ハブページ・自己紹介を揃える

ここまで何度か触れたとおり、チラシは単独の販促物ではなく、フォロー導線の一部品です。そして部品同士には統一規格が要ります。

名刺・チラシ・ハブページで「同じ顔写真」「同じ一文」「同じQR先」を使い、30秒自己紹介でも同じ一文を口にする。 これが4点一致の原則です。

交流会の後、相手の手元に何が残るかはコントロールできません。名刺だけかもしれないし、チラシだけかもしれないし、記憶だけかもしれない。しかし4点が一致していれば、どれか1つが残るだけで、そこからあなた全体を復元できます。逆に写真や文言がバラバラだと、名刺の人とチラシの人が同一人物だと認識されず、せっかくの複数の接点が互いを打ち消します。

制作の順番としては、まず写真1枚と一文を確定させ、それを名刺・チラシ・ハブページに同時に展開するのが効率的です。

チラシはフォローの起点になる

交流会のチラシは、売り込みの道具ではなく、「後で思い出してもらい、連絡先をたどってもらう」ためのフォロー装置です。顔写真、一文、QR、事例ひとつ、そして余白。この5要素で1枚つくれば、名刺とともに機能する導線が完成します。

デザインの凝り方で悩む必要はありません。要素と一致が正しければ、シンプルな1枚で十分に仕事をします。

→ 全体像はこちら:異業種交流会・ビジネス交流会のフォロー戦略 完全ガイド

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この記事を書いた人

株式会社ねこすけの代表をしています。
2005年に創業しWebマーケティングを実践するためのコンサルティング、サイト構築、サイト運用、システム開発を行っています。
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